WXA-50 Review

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

さらばR-K1000-N (`・ω・´)ゞ

コンピューターデスク用のスピーカー駆動用にR-K1000-Nを10年近く使っていたのですが電源が入ったり入らなかったりという症状を呈するようになったためリプレースすることにしました。このアンプはKenwood最後の良心とまで言われてるようで当時でもコストパフォーマンスが素晴らしく良く、使用期間のほぼ全てをOPTICAL入力のみで使っていましたが今でも音質的には最新DACを使用したその辺のアンプに全く見劣りしないと思っています。

WXA-50を選んだ理由

パソコンにサウンドカードを刺していた時代に生きていたのでUSBオーディオには長らく動作信頼性を得ることができていませんでしたが、XMOSベースの製品が出てきた頃からGPUカードの歴史がそうであったようにリファレンスができたことにより結果的に動作不安定な製品が市場から消え、今では代替としての役割を担えていると思います。

そのような中でHP-A8を使用してR-K1000-NにOPTICAL入力という形で使っていましたが、デスクトップで使うだけのシステムにセパレートで分けるのも仰々しいかと思い(何より部屋が暑い・・・)、はじめはUSBDAC内蔵プリメインアンプを考えていました。予算10万以下で調べてみたら、思った以上に選択肢が無いですね。

PMA-10SP

DENONのベストセラー。安牌であるがゆえに自分が買うのは面白くない。それと実物を見るとわかるがバックパネルデザインが特殊でケーブル類を刺しにくいんですよねぇ・・・。使っているスピーカー的にDDFAの特性も合わなそうだなと思い、選定外に。

PM7005

こちらも定評あるマランツのベストセラー。安牌であるがゆ(ry あとAVアンプを長年使っているのもあってブランドが持つ音色が飽き気味なので選定から漏れました。

10万超えるとPMA-1600NEなどの更に安牌が控えているのですが、消費電力も筐体もデカくデスクトップサイドに置くには大げさになってしまう。

”USBDAC機能はないがネットワーク機能がある”製品ラインナップ

上記2製品を除くと同価格帯ではUSBDAC機能が削られた代わりにネットワーク再生に注力したラインナップを用意しているメーカーが多く、選択肢があまりにもないのでUSBDAC機能はナシと割り切り、これらの製品群も検討することにしました。そのなかで最も守備範囲が広いWXA-50を買うことにしました。

WXA-50の各機能と評価

素晴らしいネットワークモジュールとソフトウェア

ネットワーク周りのモジュールというのはオーディオメーカーは弱いところが多く、DENONなどの例外を除けば出来合いのチップセットを組み込むところが多いと思っているのですが、長時間動作していると不安定になったりすることが散見されたのですがYAMAHAはDSPを自社で作れてエンタープライズ分野では定評あるルーターなどの通信機器をラインナップに持っていることもあって強みが生かされたものになっていると思います。特にWXA-50に搭載されているMusicCast対応世代のモジュールはオーディオビジュアル分野では不動のリファレンス地位を築いているCX-A5100などで採用されているものと同等のようで、AirPlay、DLNA、Spotify、radikoなどを数日流しっぱなしにしていますが、それぞれとても安定動作しているように見受けられます。特筆すべきはWi-Fi通信時に必要な通信に対して必要な帯域を使用する点ですね。一般的には広帯域でリンクアップした際にはそのスピードを維持して通信するのですがアナログオーディオ的に考えると高速通信はノイズ減ともなるので、このアプローチと言うか動作は好感が持てます。本当に気にする人は有線LANにするんでしょうけど。

MusicCastについては対応機器を他に持っていないのでLink機能については評価できないんですが、最高に良いと思っているのがBluetoothヘッドセットへの再配信機能!これはWXA-50の”あらゆる入力ソースをBluetoothヘッドセットへ飛ばすことが出来る”機能なのです!変換が必要なのでもちろん劣化しますし原理的に遅延が避けられないのでゲームや動画を見たりするのには必ずしも適さないですが利便性が凄まじく良い。基本的にスピーカー出力とBluetooth送信出力は同時に鳴るのでヘッドセットだけ使いたいときはミュートして使うんだと解釈して使っています。あ、ちなみにAirPlayで音声を飛ばすときはリップシンクがきちんとあうので動画鑑賞に使えますよ。

デスクトップサイドには合う音

スペック上の駆動力は高いのですが、DSPをバイパスした音はとてもニュートラルです。使用するスピーカー3タイプを想定したオートEQが用意されており、これが”視聴目的には”気持ちよく聴ける作り込みをされているので、スピーカータイプさえ間違わなければ普段使いの音で不満が出ることはないでしょう。開発陣もDSPオートで使うのを推奨しているみたいですしね。ただデスクトップに使うと低域がブーミーに鳴りやすいので微調整は必要なように思いますし、エージングが進むとバイパスした音が一番バランスが良いんで、俺はバイパスで基本使っています。この機種は基本的に全てDSPを通ることを想定した作り込みなのでボリュームもそうですしAUXもA/D変換されますが、それ故にS/Nやセパレーションは良いと思います。往年のアナログアンプのようなある種の「歪み」を気持ちよく感じる原体験を持つ人は「よくあるデジアン」みたいな表現を用いて違和感を表明するでしょう。そうは言ってもチューニングで大分クサさを減らしていると思うんですけど、まぁ、そういう道具ではないということです。R-K1000-Nに比べると繊細さみたいなのが劣るようには思いますが鳴りっぷりはよく、世代なりに解像度だとか馬力の高さは感じます。

剛性のある筐体

鉄分を嫌う方には申し訳ございませんが天板以外は鉄ですw ただ鉄も使いようでございまして剛性の高さと重量、ノイズの遮蔽には貢献しててサイズからするとスペックの1.9kgからもわかるようにズッシリしてます。足はショボめのゴム足ですね・・・平置きの場合はなんかインシュレーター置いたほうが良いでしょう。縦置きできる関係上、足はネジ止めで取り外し出来るようになっているので換装する楽しみもありそうですね。ただ縦置きでも十分な作りしてると思います。ファンレスで筐体で放熱する設計になってるんでそれなりに熱くなります。

個人的にはあまり気にしていないがネガティブな面

カード型リモコン

スマートフォン操作などに割り切った製品が増えているのでハードウェアリモコンの役目も終わりつつありますが人間は触覚に依存している部分が多いということがよく分かるのがオーディオなんで・・・気にする人は気にしそうですね。俺はスマートフォン操作に抵抗は無いしどうでもいい派です。

フロントパネルが割り切りすぎ

入力ソースなどのステータス表示がLEDカラーのみです。そのため慣れるまで何を選んでいたがかよくわからない。特にこの機種は入力信号に応じてオートで入力切替する機能がある(ソースごとにオンオフは可能)ため、論理マップを頭に描けないオールドタイプは混乱するでしょう。加えて再生中のデータの周波数データなどがディスプレイがないのでわからないのが不便ですね。極めつけは現在のボリューム値がわからないことでしょう。小窓ぐらいはあったほうが良かったかもしれませんね・・・デフォルトではスマートフォンのコントローラーでも周波数表示がされないので設定で表示させるように切り替える必要があります。

この機種はWebサーバーが内部で動いており詳細設定やステータスをブラウザで表示できます。そのため必ずしもスマートフォンが無くてもボリューム値などはモニタリングできるので、俺は困ってないんですけど、そういうライフスタイルは万人には当てはまらないので難色を示されることは多そうですね。

ボリュームノブは飾り

このボリュームノブはボリュームを切り替えるアナログファンクションがプリメインアンプには必要という根源的な要素を除けば、完全にデザイン上の必然性のみで取り付けてあるといっても過言ではありません。そもそもがデジタルボリューム制御なのでクリック感や重厚感のようなものが必要であれば”わざわざ人間のフィーリングのために付ける”必要であるわけで、このアンプにはその必然性はないので軽い操作感のボリュームです。つまり、そういうものを期待しても裏切られます。俺はインテリア以上の期待をこのボリュームノブに持っていないのでどうでもいいんですが。

おすすめできる製品です

結論としては、必要なファンクションがこのアンプの仕様に合う人や、この価格帯に分けの分からない要求や期待をしない人であれば、文句なくおすすめできます。出音や実装されている機能に不満はでないでしょう。

B01LY087MB